ラノリンとは、羊の皮脂腺から分泌され毛に付着している黄色いワックスです。内容は、長鎖ロウエステル(97%)、ラノリンアルコール、ラノリン酸、ラノリン炭化水素で出来ている。そのままでは、アレルギーの反応が出てしまう人が多く出たため、通常ラノリンは精製されています。少しにおいのある黄色いラノリンがそれです。ただその精製ラノリンでもアレルギー反応が出る人は出るみたいですが。
精製ラノリンは、用途によりさらに精製(誘導体化)する事がある。誘導化の方法は沢山あり(加水分解、水素添加、吸着精製など他色々)、その中のひとつの吸着精製したラノリンが、私が今回使っているラノリンです。この吸着精製ラノリンは、精製ラノリンよりさらに精製されているので、においも無臭で色も白い。そして、アレルゲンである物質を取り除いている為、精製ラノリンでアレルギー反応が起きた人でも、もしかして吸着精製ラノリンだったら大丈夫かもしれないという素敵なラノリンです。
ちなみに精製ラノリンを加水分解すると、ラノリンアルコールとラノリン酸が回収できるそうで、そのラノリンアルコールは皮膚脂質に含まれるコレステロールと似ており、合う人にとっては肌にとってとても良いとか。さらに強力な乳化作用があるらしい。さらにさらにラノリン酸の40%はアルファヒドロキシ酸だそうです。このアルファヒドロキシ酸はあのフルーツ酸とかで有名なAHAって奴です。ピーリング効果のあるあれです。ま、吸着精製ラノリンにはこの二つは含まれていないみたいだから、関係ないけど。
注目すべき点が、ラノリンは細胞間脂質と同じようにラメラ液晶構造を形成するらしい(細胞間脂質やラメラ液晶構造についてはこちらを参照のこと)。
細胞間脂質は、その性質を利用して水分を抱え込みます(右の図のように水と脂のミルフィーユ的な感じに水分を抱え込んでくれる)。さらに、表皮上の水分の増減を調整して、水分量をコントロールしてくれます。
ですから、細胞間脂質が十分に満たされ、きちんと働いてくれている人のお肌は、みずみずしくふっくらした状態になる。その細胞間脂質と同じような働きをしてくれるラノリンって素晴らしいですよね。
ラノリンの研究論文で、ラノリンは保湿効果が超時間持続するとある。ラノリンを肌に2mg/cm2塗った場合、被験者の約35%が1時間後、約50%が2時間後に、カサカサが減少。それと同時にその保湿効果は8時間以上続いたらしい。
さらには、5日間連続で4mg/cm2を塗った場合には、最後に塗布してから72時間後まで保湿効果があった。この事から、ラノリンはお肌の中に浸透し、その中で補助的に水分を蓄えるという細胞間脂質のような働きをしているのではと言われているらしい。
その他のデータとしては、ワセリン・グリセリンVSラノリンの臨床実験の結果がある。手のあれが猛烈に酷い人たちの協力を得て行ったそうなのだが、ワセリンよりもラノリンの方が、肌の乾燥や粉吹き、ひび割れ、傷、痛み、痒みなどが軽減したそうだ。その結果から、ラノリンは、バリア修復特性が、ワセリンやグリセリンよりも優れているとのこと。私はワセリンは全然嫌いじゃないけど(私がよく使っているワセリンはサンホワイトP-1
です)、ワセリン嫌いの人はラノリンを試してみる価値はあるかもしれませんね。
日本で行われた皮膚疾患がある430人を対象とした「吸着精製」ラノリンの臨床実験結果では、30%濃度の場合は0人、100%濃度の場合は1人に軽い刺激があったとのこと。これは凄い!凄すぎる!!
ということで、ラノリンがいかに素晴らしいかはよくわかったので、早速クリーム(軟膏タイプ)を作ってみることに。
これを作った2010年の秋ごろは肌の状態が最悪だったので(詳しくはこちらをご覧ください)、自分に合う脂肪酸を考え(脂肪酸についてはこちらをご覧ください)、分留ココナッツオイルを使いました(この時の私の肌状態だと中鎖脂肪酸が吉だった⇒詳しくはこちら)。ですから、分留ココナッツオイルは、ご自分に合う脂肪酸組成のオイルに置き換えていただいて結構ですよ。
分留ココナッツオイルとラノリンの蜜蝋クリーム
吸着精製ラノリン 1.3g
ミツロウ 2g
分留ココナッツオイル 5g
レンジでチン!
かき混ぜる
最終段階
完成
[手作りスキンケア]